イワタニのカセットコンロが今も売れ続ける理由 “かゆいところに手が届く”モノづくりの軌跡 (1/7ページ)

2017.5.7 13:10

岩谷産業が1969年に発売した業界初のカセットコンロ「カセットフー」(写真提供:岩谷産業)
岩谷産業が1969年に発売した業界初のカセットコンロ「カセットフー」(写真提供:岩谷産業)【拡大】

  • 岩谷産業 総合エネルギー事業本部 カートリッジガス本部 CS推進部の福士拡憲担当部長
  • 最新カセットコンロ「カセットフー 達人スリムII」は従来商品よりもさらに薄型化した
  • 岩谷産業の商品ラインアップは幅広い

《今では当たり前のように家庭で使われているカセットコンロを、業界で初めて発売したのが岩谷産業だ。もう半世紀近く前に誕生した商品だが、いまだに年間約70万台売れているという。そのワケとは……。[伏見学,ITmedia]》

 いきなり季節外れの話題で恐縮だが、読者の皆さんは鍋料理がお好きだろうか。最近は豆乳鍋やトマト鍋、カレー鍋など、毎年のように新しいトレンドが生まれては、食卓を大いに賑(にぎ)わしている。

 では、皆さんは自宅で鍋料理を食べるときに何を使って具材を温めているだろうか。恐らく多くの人が「カセットコンロ」と答えるはずだ。

 今でこそ当たり前のように使われている便利なカセットコンロだが、以前は家で鍋を食べるにも一苦労だった。戦後しばらくは一般家庭にガスはほとんど普及しておらず、火を起こすのは薪と炭を使うのが基本だった。そのため、鍋料理を食べるときは台所で調理し、材料を煮込んで完成させてから食卓へ運んでいた。

 その後、家庭にもガスが広がると、食卓にコンロを設置してガスの元栓からホースをつなぎ、コンロの上に鍋を置いて食べるようになった。コンロが内蔵されたテーブルも多くの家庭で使われていたようだ。ただし、ホースの長さが限られていて不便だったり、ホースが邪魔になって足などを引っ掛けてしまう危険性があり、安全面でいろいろと問題があった。

きっかけは登山用品

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