■Mastodonが「次の若者の街」狙うか
ピクシブは4月25日、エンジニア向けのイベント「pixiv(ピクシブ) Night #04」を開催した。分散型SNS「Mastodon(マストドン)」において同社が運営するインスタンス「Pawoo」運用の裏側をテーマに発表が行われ、Pawooプロダクトマネージャーの清水智雄氏がPawoo立ち上げの経緯と今後の展開について語った。
マストドンはユーザーがインスタンスを立ち上げ、それぞれコミュニティーを形成する“脱中央集権”的な思想を持つ。清水氏はその中でもインスタンスに所属するユーザーすべてのトゥートを閲覧できる「ローカルタイムライン」に面白さを見いだす。マストドンはインスタンスの特徴に沿ったユーザーが集まりやすく、ユーザーをフォローすることなくローカルタイムラインからコミュニケーションの閲覧・参加ができる。一方、ツイッターはコンテクストが異なるユーザーが集まるため、共感や面白さを見つけにくく、掲示板は静的なコンテンツでリアルタイム性に欠けている。
同氏は各インスタンスがそれぞれの“街”として機能していると捉える。「繁華街で行われている歩行者天国で歩く人々を見ている感覚に近い。見ているだけでも楽しめるし、自分のパフォーマンスを見てもらうこともできる」
既に、ツイッターやフェイスブック、ユーチューブ、ニコニコ動画など、さまざまなSNSやウェブサイトが存在しており、それぞれ独自の文化を生み出しているが、より統一された規格上で文化が生まれるウェブサービスの提供を構想してきたという。それが、マストドンの登場によって実現できると感じたそうだ。
Pawooは創作活動に取り組むユーザーの活動の場の提供、表現の自由を守るためのプラットフォームとして立ち上げたという。4月14日のリリースから2週間程度で9万人のユーザーが登録している。