【変わる働き方】(5)宅配業界を窮地に追い込む「おもてなし」の実態 収益にならない日本人の働き方 (1/4ページ)

2017.5.9 06:24

2015年のOECD加盟国の時間当たり労働生産性
2015年のOECD加盟国の時間当たり労働生産性【拡大】

 東京都世田谷区の閑静な住宅街。ヤマト運輸のセールスドライバー、中谷昌城(40)はインターホンを押した。しかし返事はない。再配達を受け付ける「ご不在連絡票」にペンを走らせながら、中谷は時間をおいてもう一度、インターホンを鳴らした。

 「年配の方は玄関に出るのに時間がかかることもあるので」と、配慮の理由を説明する。留守を確認すると、中谷は新聞受けに不在票を差し込み、駆け足で次の配送先に向かった。

 中谷が1日に受け持つ宅配物は約150~200個。午前8時~午後9時までの勤務時間から休憩時間を除くと、1個当たりの配送に掛けられる時間は3~4分しかない。一方で、配達時に不在のケースは平均2~3割に上る。「夜9時までの時間帯指定は、いつもぎりぎり」だという。

 無料の再配達や時間帯指定配達、生鮮品の配送先が不在だった場合、再配達依頼がなくても再び訪問する-。こうした日本の宅配便が提供するサービスの手厚さは、世界でも類を見ない。元会長で宅急便の「生みの親」でもある小倉昌男が掲げた「サービスが先、利益は後」という経営哲学の結晶だ。

 しかし、SMBC日興証券アナリストの長谷川浩史は「市場を切り開いてきた企業精神が、宅配便のビジネスモデルを窮地に追い込んでいる」と指摘する。

「日本では対価の支払われない“働き方”が一般化し、生産性を低くしている」

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。