ドイツ経済誌ウィルトシャフツウォッヘ(電子版)は10日、同国の検察当局が自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のミュラー会長を株価の不正操作容疑で捜査していると報じた。排ガス規制を不正に逃れた問題で速やかに情報を開示しなかったことを問題視している。
VWの排ガス規制逃れ問題では、詐欺や株価不正操作の疑いでウィンターコルン前会長や監査役会のペッチュ会長が捜査対象になっていることが既に報じられている。同誌によると現会長のミュラー氏への捜査が明らかになるのは初めて。
捜査はドイツの金融監督当局による昨年夏の告発が基になっている。ミュラー氏は排ガス規制逃れが発覚した2015年9月当時、VWの持ち株会社ポルシェSEの取締役で、ポルシェSEの株価を不正に操作した疑いがあるという。(共同)