名車・モンキーが生産終了… 目前に迫った50ccバイクの滅亡 (5/5ページ)

モンキーくまもんモデル。熊本工場で生産されるモンキーとくまもんのコラボモデル。50年の歴史の中でさまざまな限定モデルが生まれた
モンキーくまもんモデル。熊本工場で生産されるモンキーとくまもんのコラボモデル。50年の歴史の中でさまざまな限定モデルが生まれた【拡大】

  • 1980年代前半。ホンダとヤマハは毎週のように新型車を発表してHY戦争と呼ばれた。50ccスポーツモデルは7.2馬力の自主規制の中で、国内4メーカーが激しく争った。
  • スズキはレースのイメージを強く投影したRG50γを、ヤマハはRZ50を、カワサキはAR50をそれぞれ投入した
  • 名作モンキーの初代モデル。リジッドフレームを持つコンパクトな車体は、クルマのトランクに積んで出かける想定がなされていた
  • 新聞配達でお馴染みのスーパーカブ50プロ。頑丈な車体と荷台だけでなく、酷使されるスタンドも専用設計
  • 二輪車の排ガス規制をクリアするためには、クルマと同じくインジェクションと三元触媒が必須だ。写真はホンダ・フォルツァの触媒カットモデル
  • ホンダの電動バイクEV-neoは企業や個人事業者に対してのリース販売専用モデル。2010年末のデビュー以来、実証実験を兼ねた運用を積み重ねてきた

 そう遠くない将来、50ccのエンジン付き二輪車は日本から消える。これはもう疑いようのない流れだ。ホンダの加藤千明社長も、長期的に原付1種が内燃機関を主体として存続できるかどうかについて非常に厳しいという見解を示しており、電動化への流れを示唆している。

 興味深いのは電動二輪車と充電インフラは郵便事業や新聞配達のようにビジネスツールとして不可欠な仕組みの中に位置付けられていることだ。そこがアーリーアダプター向け商品を脱却できていない電気自動車とは違う。シビアなビジネスの場で揉まれることで、電動モビリティの基礎が築かれていく可能性はある。

■筆者プロフィール:池田直渡(いけだなおと)

 1965年神奈川県生まれ。1988年企画室ネコ(現ネコ・パブリッシング)入社。取次営業、自動車雑誌(カー・マガジン、オートメンテナンス、オートカー・ジャパン)の編集、イベント事業などを担当。2006年に退社後スパイス コミニケーションズでビジネスニュースサイト「PRONWEB Watch」編集長に就任。2008年に退社。現在は編集プロダクション、グラニテを設立し、自動車評論家沢村慎太朗と森慶太による自動車メールマガジン「モータージャーナル」を運営中。

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