シャープ売上高3兆円へ 31年度連結売上高で目標 鴻海の徹底コスト削減奏功

2017.5.12 07:49

シャープ本社=堺市堺区
シャープ本社=堺市堺区【拡大】

 経営再建中のシャープが現在策定中の次期中期経営計画で、平成31年度の連結売上高目標を3兆円超とする方向で検討していることが11日、分かった。業績が回復基調にある中、海外事業の強化などを通じて大幅な売り上げの拡大を図る。28年度(2兆506億円)の約1・5倍となる数字を打ち出すことで、「復活」を印象づける狙いがある。

 シャープ首脳は同日、「(31年度には)3兆円以上の売上高を目指したい」と述べた。3兆円超の売り上げが確保できれば、22年度(3兆219億円)以来となる。これまでで最高の売上高は液晶テレビの販売が好調に推移した19年度の3兆4177億円だった。

 シャープは親会社となった台湾・鴻(ホン)海(ハイ)精密工業の下で進めてきた徹底したコスト削減などが奏功。28年度には3年ぶりに営業黒字に転じ、29年度には4年ぶりとなる連結最終損益での黒字確保を見込んでいる。

 不採算事業からの撤退などを含めた構造改革が一段落したとみて、「成長路線への転換」を図る。増収による反転攻勢に向け、鴻海との連携で東南アジアや中国で冷蔵庫やエアコンなどの家電の品ぞろえを拡充。高い収益が見込める欧米での事業を拡大するため、欧州のテレビ市場への再参入に加え、中国企業に売却した米州でのブランド使用権の買い戻し交渉も進める。

 さらに、鴻海とともに中国や米国で液晶パネル工場の建設も計画している。得意とするスマートフォン用カメラ部品の事業拡大や次世代パネル「有機EL」の事業育成にも力を入れる。

 また、宿願である東京証券取引所2部から1部への復帰に関しても年内の実現を目指し、今夏から申請手続きに入る見通し。早期の東証1部復帰により、人材の確保や資金調達などを有利に進めたい考えだ。

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