【東芝危機】半導体売却に暗雲 米WD泥沼化、日米連合は名乗り富士通のみ (1/2ページ)

2017.5.15 22:23

決算に関しての会見で頭を下げる、東芝の綱川智社長=15日午後、東京都港区芝浦の東芝本社(宮崎瑞穂撮影)
決算に関しての会見で頭を下げる、東芝の綱川智社長=15日午後、東京都港区芝浦の東芝本社(宮崎瑞穂撮影)【拡大】

 東芝による半導体メモリー事業の売却手続きが難航している。合弁相手で他社への譲渡を認めない米ウエスタンデジタル(WD)との対立が行く手を阻み、理想的な売却先と期待する日米連合にも課題が山積している。売却で平成30年3月末の債務超過解消を目指す同社にとって、綱渡りの経営が続く。(井田通人)

 東芝は4月1日に半導体メモリー事業を分社化して「東芝メモリ」を設立し、入札を進めている。売却候補にはWDのほか、米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)や官民ファンドの産業革新機構から成る日米連合も残っている。19日に二次入札を締め切り、6月中に売却先を決める予定だ。

 しかしWDは、売却が合弁契約に違反していると主張。東芝は、WDの同意が必要ないとする警告書簡を3日に送付して対抗した。10日には、綱川智社長がWDのスティーブ・ミリガン最高経営責任者(CEO)と面会したものの、「ひたすら自分たちの主張をするだけ」(東芝幹部)に終わっている。

 WDは14日、売却差し止めを求める申立書を国際仲裁裁判所に提出、強硬手段に打って出た。東芝も、共同運営する四日市工場でWD社員の立ち入りや、コンピューターへの接続を16日にも遮断する予定で、対立は泥沼化の一途をたどる。

 綱川社長は15日の会見で「WDが(もともとの協業相手だった)米サンディスクを昨年買収した際にも東芝の合意は不要だった」と強調。予定通り19日に二次入札を締め切る方針を示した。だが、今後、仲裁手続きが売却交渉の足かせとなる恐れは否めない。

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