東芝再建に2つの壁、監査法人・米WD、対立根深く (1/2ページ)

2017.5.15 21:45

決算に関しての会見を終え会場を後にする、東芝の綱川智社長=15日午後、東京都港区芝浦の東芝本社(宮崎瑞穂撮影)
決算に関しての会見を終え会場を後にする、東芝の綱川智社長=15日午後、東京都港区芝浦の東芝本社(宮崎瑞穂撮影)【拡大】

 東芝が平成29年3月期連結決算を暫定値でしか発表できなかったのは、会計監査を担当するPwCあらた監査法人と対立し、適正意見を得られなかったためだ。一方、半導体事業の売却では協業する米ウエスタンデジタル(WD)から売却差し止めを申し立てられた。この対立で、財務基盤を改善する筋書きに狂いが生じる恐れもある。“2つの対立”を抱えた東芝の再建は厳しさを増している。

 「監査法人と協力して最善を尽くす」

 15日の記者会見で綱川智社長はこう述べ、現在のPwCあらたと協力して正式な決算を早期に発表する考えを強調した。ただ、これまでの対立による溝は根深く、信頼回復は容易ではない。

 PwCあらたは、東芝の米原発子会社の経営陣が巨額損失を以前から認識していたとして、過去の決算にさかのぼって調査するよう主張。一方、東芝は同経営陣が認識していた証拠はないと詳しい調査を拒み、一時はPwCの担当会計士が監査作業から事実上離脱し、監査が一時止まっていた。

 また、東芝は4月の4~12月期決算発表に先立ち、監査法人を準大手に変更して適正意見を得ることを画策した。だが、後継候補だった監査法人が、東芝の主張をうのみにするリスクを嫌気し、契約に至らなかった経緯がある。

再建に最も必要な“信頼”を失いつつある

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。