高浜原発、17日夕に再稼働 関電、夏にも電気料金値下げへ

関西電力高浜原発の3号機(手前右)、4号機(手前左)、奥は1号機(奥右)と2号機(同左)=福井県高浜町(本社ヘリから)
関西電力高浜原発の3号機(手前右)、4号機(手前左)、奥は1号機(奥右)と2号機(同左)=福井県高浜町(本社ヘリから)【拡大】

 関西電力は16日、高浜原発4号機(福井県、出力87万キロワット)を17日夕に再稼働させると発表した。全国で稼働する原発は九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県)、四国電力伊方原発3号機(愛媛県)と合わせ4基となる。関電の原発が稼働するのは約1年2カ月ぶり。高浜4号機は22日にも発送電を始め、関電は夏にも電気料金を値下げする。

 関電は、17日夕に高浜4号機の原子炉内の核分裂を抑える制御棒を抜いて原子炉を起動。18日早朝に核分裂の連鎖反応が安定して続く「臨界」に達する見通し。原子力規制委員会の検査を経て、来月中旬に営業運転に移行する計画だ。高浜3号機も来月上旬に原子炉を起動させ、7月上旬に営業運転に入る。

 関電は、大飯原発3、4号機(福井県)も今秋に再稼働させ、その後に再度の値下げをする考え。

 高浜原発では、昨年1月に3号機が、同2月に4号機がそれぞれ再稼働したが、4号機は直後にトラブルで停止。同3月に大津地裁が両機の運転差し止めを命じる仮処分決定を出し、3号機も停止した。大阪高裁が今年3月に同決定を取り消し、関電は4号機から再稼働に向けた準備を進めていた。