【東芝危機】東芝、半導体売却で3回目の入札検討 WD反対で見通せず

2017.5.18 21:31

東芝の半導体工場=15日午前、三重県四日市市
東芝の半導体工場=15日午前、三重県四日市市【拡大】

 経営再建中の東芝が売却手続きを進めている半導体子会社「東芝メモリ」をめぐり、6月にも3回目の入札の実施を検討していることが18日、分かった。19日に締め切る予定の2回目の入札で2陣営程度に絞った上で、さらに競わせて売却額の上積みを狙う戦略とみられる。ただ、三重県四日市市の半導体工場に共同投資する米ウエスタンデジタル(WD)が第三者への売却に反対しており、スムーズに手続きが進むかは不透明だ。

 現在は1回目の入札を通過した4、5陣営が残っている。2回目の入札は、各陣営の状況によっては19日以降も受け付けを続ける可能性もある。

 東芝メモリはスマートフォンの記憶媒体「フラッシュメモリー」の販売で世界2位のシェアを持つ。国際競争力があるため、政府主導で「日米連合」による買収構想が浮上している。

 官民ファンドの産業革新機構や日本政策投資銀行、米ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)が中心となる案が有力で、富士通などの企業にも出資を呼び掛けている。

 こうした動きにWDは反発。売却は同社と東芝の合弁契約に違反していると主張している。東芝は「WDの同意は必要ない」とする警告書簡を送付して対抗しているが、WDは売却差し止めを求める申立書を国際仲裁裁判所に提出するなど両者の溝は埋まっていない。WDが日米連合に加わるとの観測もあるが、出資割合などで合意できていないもようだ。

 東芝の平成29年3月末時点の債務超過額は5400億円(暫定値)。米原子力子会社ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)の破綻処理が主因だが、東芝メモリの売却手続きが遅れて30年3月末も債務超過を解消できなければ、上場廃止となる。

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