平成29年度は、次の中期経営計画を策定する年でもある。
「私たちのミッションが、ユーザーに感動をもたらし、好奇心を刺激する会社であり続けること、テクノロジー、コンテンツ、サービスへの飽くなき挑戦でソニーだからできる新たな感動の改革者になることに変わりはない。ソニーはエレクトロニクス、エンタテインメント、金融の領域で多様な事業を展開する世界でも希有な企業だ。多様な事業ドメインをソニーブランドのもとで展開するのが強みだ。これを強化していく」
「来年度以降を見据えた中長期の持続的成長に向けては、コンスーマーと向きあい感動をもたらすラストワンインチの存在であり続ける。ひとりひとりの顧客との継続的なつきあいを通じて安定的収益を生むリカーリング型ビジネスモデルの強化、ソニーの多様性と新しい事業への挑戦。これらを重視して、新たな中計を策定する」
平井社長はしきりに「感動」という言葉を繰り返した。
「ソニーが感動をもたらす場所は、顧客に最も近いところ。つまりラストワンインチだ。機能面での圧倒的な差異化に加え、デザイン、質感にこだわった感性に訴える商品を提供する。具体的には、今春発表した4K有機ELテレビやデジタルカメラ『α9』などだ。いずれも、ラストワンインチで感動をもたらすことができる商品だ」