流通大手イオンの岡田元也社長は24日、傘下の食品スーパー、ダイエーの2020年2月期の売上高を7千億円と17年2月期の約2・3倍にする計画を表明した。ダイエーを軸に近畿圏のグループの食品スーパーを再編し、新規出店も再開する。「(将来は)必ず再び1兆円を超えて成長していく」と強調した。
千葉市で開いた株主総会で、中期計画の一環として述べた。イオンは連結売上高を約16%増の9兆5千億円、本業のもうけを示す営業利益を57%増の2900億円に伸ばす方針だ。今年4月の中期計画の策定時は数値目標を示していなかった。
ダイエーは1980年に小売業で初の売上高1兆円を達成したが、バブル崩壊で巨額の負債を抱え、衰退の一途をたどった歴史がある。岡田氏は、再建に当たった当時の産業再生機構を「有力事業も資産も売却し、銀行を救済しただけだった」と批判した上で、これまでの構造改革の成果を強調した。ダイエーは18年2月期に営業損益が黒字化する見通しだ。