シャープの戴正呉社長は27日、現在の東京証券取引所2部から1部への復帰へ向けて6月末に申請手続きを行うと明らかにした。台湾の中央通信社が伝えた。来年3月までの復帰を目指す。
戴社長はシャープの台湾支社を7月に設立する考えも示した。台北市内で報道陣の取材に答えた。
戴社長は昨年8月の就任以降の構造改革により1000億円余りのコスト削減を実行して2016年度下期は黒字化を達成したとし、主要銀行からの支持を得ていると強調した。
中期経営計画については、新技術とグローバル化を重視。人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)、次世代の超高精細な画質「8K」技術を統合して発展させていく方向を示した。
また、親会社の鴻海(ホンハイ)精密工業と米国で検討している液晶パネル工場の建設について、投資額は8000億円を超える可能性があると語った。シャープは昨年8月に東証1部から2部に降格となっていた。(台北 共同)