--日本の美容家電市場に進出して1年たった
「日本のユーザーは科学が大好きで、これまでも掃除機などを高く評価してもらってきた。ドライヤー開発には約5000万ポンド(約95億円)を投じ、全長1625キロ分の人間の毛を実験に使い、研究を続けた。製品については、髪を早く乾かせる点が特に好評だ。余った時間を他のことに有効活用できる。このため、4万5000円という価格でも満足してもらっていると思う。競合他社のことは気にしても仕方ない。自分たちが正しいと思う商品を作ることに集中したい」
--日本市場以外での展開は
「髪の特徴は人種によって異なる。欧州やアフリカの人種の髪は断面が楕円(だえん)形で、くせ毛になりやすい。髪の研究の専門家と緊密に連携して、各国・地域に合った最高の製品を作っていきたい」
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【プロフィル】トム・クロフォード
英ボーンマス大卒。2003年ダイソン入社。掃除機、扇風機の開発などを経て、16年にダイソン初のパーソナル家電としてヘアドライヤーを開発。