【新北=田中靖人】台湾の鴻海精密工業の郭台銘会長は22日午前、東芝の半導体子会社「東芝メモリ」の売却について、「東芝の案件はまだ終わっていないと信じる」と述べ、引き続き応札に意欲を示した。台北郊外、新北市の同社本社で開いた株主総会で語った。
鴻海の子会社シャープの戴正呉社長も記者団に「日本だけでやろうとすればガラパゴスになる」と東芝を牽制。東芝の半導体は、鴻海が人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)などを発展させていく中で必要だとの認識を示した。
東芝は21日、「東芝メモリ」の売却で、官民ファンドの産業革新機構や米ファンドのベインキャピタル、韓国半導体大手SKハイニックスなどからなる「日米韓連合」と優先的に交渉すると発表している。