欠陥エアバッグのリコール(無料の回収・修理)問題で経営が悪化しているタカタは26日午前、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。負債総額は最終的に1兆円を超える見通しで、製造業としては戦後最大の破綻。タカタは米国企業の支援を受けて事業を継続しながら再生手続きを進める。米国だけで少なくとも11人の死者を出した欠陥エアバッグ問題は、裁判所の管理下で処理が進むことになった。
再生を支援するスポンサーには、中国企業傘下の米自動車部品会社キー・セーフティー・システムズ(KSS)がなる。シートベルトやチャイルドシートといった健全な事業は新会社に移すことを検討。新会社にはKSSが2千億円規模を出資する方針だ。
タカタの負債総額は3月末時点で約4千億円だが、自動車メーカーが肩代わりしているリコール費用を含めると、1兆円を超える。2016年11月に特別清算したパナソニックプラズマディスプレイ(5千億円)や12年2月に会社更生法適用を申請した半導体大手エルピーダメモリ(4480億円)を上回る。