花王は30日、子会社のカネボウ化粧品を含む国内販売を2018年1月1日付で再編する、と発表した。花王本体とカネボウの販売機能を完全に統合。花王子会社の「花王グループカスタマーマーケティング」に集約する。
マーチャンダイジングと呼ぶ売り場づくりの機能も、その子会社である「花王フィールドマーケティング」に一本化する。機能別の組織体制に改めることで、グループの総合力をより発揮できるようにする。日用品を含む花王製品とカネボウ製品の、販売面での相乗効果を追求する狙いもある。
このほか、化粧品では花王とカネボウの美容カウンセリング機能を切り出し、専門会社2社を花王グループカスタマーマーケティングの子会社として立ち上げる。専門会社には、現在それぞれ約2500人と約5000人いる美容部員の多くが所属するとみられる。カウンセリング力に磨きをかけ、ブランド力や顧客対応力を高める。
花王は、16年1月にグループの販売を担う事業持ち株会社として花王グループカスタマーマーケティングを設立。花王本体の販売機能に加えて、カネボウの販売子会社をその下にぶら下げた。すでに都市部の総合スーパーなどでは商談を一本化しているが、今回の再編で残る地方などの販売機能も統合されることになる。