太陽光発電テントを初の商品化 福井県工業技術センターなど共同開発、消防演習でマイク電源に使用

北海道上砂川町で行われた消防演習で使用された太陽光発電テント(県工業技術センター提供)
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 福井県工業技術センターが企業などと共同で開発した太陽光発電テキスタイルが防災用のテントに搭載され、「太陽光で発電するテント」として商品化された。同センターは太陽光発電テキスタイルが商品化されたのは初めてという。北海道上砂川町で6月25日に行われた消防演習で使われた。

 太陽光発電テキスタイルは直径1・2ミリの球状太陽電池を糸状に加工するなどして織り込んだ厚さ約1・4ミリの薄い繊維。球状太陽電池等メーカーのスフェラーパワー(京都市)、松文産業(勝山市)、ウラセ(鯖江市)、福井大、同センターが共同開発した。

 テントへの搭載は、スフェラーパワーが、工場がある上砂川町からの依頼を受けて昨年秋に企画し、松文産業などと商品化した。太陽光発電テントは、組み立て式大型テントの屋根の両斜面に計12枚(1枚60センチ×100センチで2・8ワット以上)の太陽光テキスタイルを搭載している。発電量は約35ワット以上(JIS標準試験条件下)。テントから脱着でき単体でも使用可能。日中に発電した電力を充電してから使う。

 消防演習は北海道消防協会空知地方支部中空知分会が開催。太陽光発電テントはスピーカーのマイクの電源に使われた。

 同センターは「非常用電源や無線、夜間照明などにも使える」とし、今後は「ウエアラブル用途向けに小型センサ用太陽光テキスタイルを提供し、県内企業とともに製品化を目指す」としている。