欧州連合(EU)の欧州委員会は6日、キヤノンによる医療機器会社、東芝メディカルシステムズ(栃木県大田原市)の昨年の買収手続きがEUのルールに違反していたと警告した。EUによる買収の承認には影響しないが、キヤノンの年間世界売上高の最大10%の制裁金を科す可能性がある。
欧州委は、キヤノンが承認を得る前に買収手続きを実行した疑いがあると指摘した。キヤノン側は「内容を精査し、適切な対応を取る」としている。
欧州委は、ドイツの製薬大手メルク、米電機大手ゼネラル・エレクトリック(GE)についても、買収手続きにルール違反があったと警告した。
キヤノンによる東芝メディカルの買収手続きでは、日本の公正取引委員会も独占禁止法に違反する可能性があるとしてキヤノンに注意していた。(ブリュッセル 共同)