再生エネ買い取り総額94兆円 費用は電気料金に上乗せ、国民に重い負担 (1/2ページ)

 太陽光や風力などの再生可能エネルギーを一定価格で買い取る「固定価格買い取り制度」で、2050年度までの買い取り総額が累計で94兆円に達することが、電力中央研究所の試算で分かった。買い取り費用は電力会社が電気料金に上乗せしており、国民負担になっている。政府は見直しに着手しているが、制度の継続には国民の理解が必要になりそうだ。

 制度は、東京電力福島第1原発事故を受けて再生エネの普及を促そうと12年7月に開始。価格の保証で発電設備への投資にかかった費用を回収しやすくし、普及を後押しする仕組みだ。昨年11月までの約4年間の発電量は約5374万キロワットと、開始前の約2.5倍に拡大している。

 ただ、買い取り認定を受けた発電量の約9割が割高な太陽光に集中。太陽光の買い取り価格は初年度で1キロワット時当たり40~42円で、バイオマス(13~39円)や風力(22~55円)と比較して高い。その結果、電中研では30年度の買い取り総額が4兆7000億円に上ると試算。政府が想定する3兆7000億~4兆円より最大で1兆円上振れする見通しだ。

 買い取り価格は毎年の改定で値下げされているが、認定済みのものは当初の価格が維持される。制度開始当初の12年度に認定を受けた事業用太陽光は1キロワット時当たり40円と、今年度(21円)の約2倍の価格が20年間にわたり支払われる。

50年度には、累計は国家予算並みに膨らむ