□セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ 阪根信一社長に聞く
人工知能(AI)は、どんな課題をこなすのが苦手なのか。その答えに驚かされることがある。碁やチェス、クイズ番組ではすでにAIが世界トップレベルのヒトに勝ち、自動車の運転や作曲でも多くのヒトより優れた能力を発揮しているのは周知の通りだ。しかし、そのAIにとっては、なんと洋服をたたむことが難しいのだそうだ。
セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ(以下、セブンドリーマーズ)の阪根信一社長は、洗濯物を折りたたむという「複雑な」課題に12年前から取り組んできた。そして、ついに今年、全自動衣類折りたたみ機の受注・出荷を始める。衣類を折りたたむロボットは、世界市場を見渡しても他に例がない。本機の製造はパナソニック、大和ハウス工業との合弁で進める。
セブンドリーマーズは、よく耳にする典型的なスタートアップとは異なる。同社の成り立ちや、世の中にまだない物を創り出す姿勢から、多くの日本企業が、イノベーションの興し方を学べるだろう。