【ゲーム新時代】（下）「信長の野望」仕掛け人が語る展望　ＡＩで武将の人間性を表現 (2/3ページ)

　■ＡＩで武将の人間性を表現

　〈襟川氏はゲームを本業にしようと決意した。ちょうど、パソコンソフトの流通環境が整備された時期。１９８１年に卸会社として設立されたのが、孫正義氏率いる日本ソフトバンク（現ソフトバンクグループ）だ〉

　「戦いだけでなく、領国経営や外交の要素も入れて、戦国武将を疑似体験できれば、新鮮な面白さを感じてもらえると思い、「信長の野望」をつくりました。出来上がって遊んでみると、考えていた以上に面白くて熱中しました。朝方まで遊び、“天下統一”したときの達成感が大きく、興奮して思わず叫んでしまいました。これでビジネスが拡大するというのではなく、単純に、面白いゲームで遊べたという喜びだったと思います」

　〈信長の野望や、その後発売した「三國志」が大ヒット。ファミコンソフトにも進出し、襟川氏が経営する光栄は急成長を遂げる。２０００年に東証１部上場、０９年には老舗ゲーム会社テクモと経営統合し、コーエーテクモＨＤを設立した〉

「ハードの性能が上がると、不可能だったことが可能に」