東京都は10日、宅配便最大手のヤマト運輸などと連携し、水上バスで人と貨物を一緒に運ぶ「貨客混載」の実証実験を始めた。観光客から預かった荷物を観光している間に宿泊先まで届ける「手ぶら観光」サービスを想定し、課題を洗い出す。
実験では、隅田川を通って浅草や両国などの観光地をめぐる都公園協会運航の水上バス「東京水辺ライン」に模擬貨物を載せ、31日まで数回実施。荷物の積み降ろしにかかる時間や必要な人員のほか、旅客運航への影響も調べる。
この日はヤマトが、浅草寺の雷門に近い墨田区の吾妻橋船着場で、車いす用の昇降リフトを使って船内にスーツケース3個入りの模擬貨物2個を運び込んだ。ヤマト社員も同行し、中央区の築地市場近くにある船着場までの約6キロを運び、水上バスから降ろした。