【フロントランナー　地域金融】平塚信用金庫の杉山利行支店長（１） (1/2ページ)

　□平塚信用金庫厚木支店・愛甲石田支店の杉山利行支店長

　■担当は若手のみ　「育てるしかない」

　「若い人ほど、褒めれば褒めただけ伸びる」。こう断言するのは、平塚信用金庫の厚木支店と愛甲石田支店で指揮を執る杉山利行支店長だ。厚木支店は本店に次ぐ規模を誇る中心的な拠点。前任の荻野・妻田支店で多くの若手を育て、成果をあげた実績が評価されて抜擢（ばってき）された。

　杉山支店長が荻野・妻田支店という２つの店舗を担っていたのは、荻野が母店、妻田が構成店（子店）という位置付けのため。荻野支店はいわゆるフルバンキング支店で、妻田支店は預金・預かり資産に業務が限定される。両店舗が営業エリアとするのは厚木市北部、商業地と住宅地が混在している地域だ。事業者の規模は比較的小規模な傾向にあり、業種は多岐に及ぶ。

　着任当初、杉山支店長の目に映ったのは、こうしたエリアの特色よりも、むしろ支店内部の人員構成だった。若手の割合が非常に高く、特に営業係は担当者６人中４人が３年目まで。残りの２人も若手。杉山支店長も、これほど担当者が若い店は経験したことがなかったという。