東芝、迫る上場廃止 半導体子会社売却は八方ふさがり 危機回避の“ウルトラC”浮上か (1/4ページ)

店頭で東芝の製品を眺める客(ロイター)
店頭で東芝の製品を眺める客(ロイター)【拡大】

  • 東芝の半導体工場=三重県四日市市
  • 記者会見に臨む東芝の綱川智社長=8月10日午後、東京都港区(桐山弘太撮影)

 東芝の半導体子会社「東芝メモリ」の売却をめぐり、優先交渉先である産業革新機構を中心とする「日米韓連合」との交渉が難航し、目標とする来年3月までの売却完了が間に合わなくなる可能性が出てきた。他陣営とも並行して交渉するが、現実味はなく、八方ふさがりの状況だ。こうした中、東芝メモリの新規株式公開(IPO)によって毀損(きそん)した財務を改善するのではないかとの観測も浮上している。

 「現時点で決まったところはなく、今のところ考えていることはない。一般的に選択肢としてはいろんなことがある」

 東芝の綱川智社長は10日の記者会見で東芝メモリにIPOの選択肢があるかと問われ、奥歯に物が挟まったような言い回しをした。

 「現時点」や「今のところ」はないものの、可能性が全くないわけではなく、先行きの展開次第ではあり得るとも受け取れる回答だ。現に東芝メモリの売却手続きは壁にぶつかっており、売却がうまくいかなかった場合に備えたシナリオを東芝が検討していてもおかしくはない。

 東芝は上場維持に向け、「決算」と「債務超過」の2つの課題があるが、10日に監査法人から平成29年3月期決算について、おおむね妥当とされる「限定付き適正意見」をもらい、決算をめぐる課題には一定のめどが付いた。だが、東芝メモリ売却による来年3月末までの債務超過解消というもう一つの課題に関しては展望が開けていない。

ネックとなっているWDとの係争

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