世界が注目する2020年の東京五輪・パラリンピックを見据えて、日本企業が新技術の開発に力を入れている。国際市場に存在感をアピールすると同時に、大会の運営や選手らを支援し、次世代にレガシー(遺産)として残したい考えだ。
パナ「おもてなし」
パナソニックは「おもてなし」で技術革新を目指す。その一つが、暑い日本で快適に過ごしてもらう「グリーンエアコン」だ。水と空気を交ぜた100分の1ミリの細かなミストを、気流を使った「空気のカーテン」で包み込んだ空間に噴霧して涼しくする。一般的なミストと違い新聞や眼鏡もぬれないのが特徴で、化粧も崩れない。駅前広場や公園で活用する。
自律型ロボット「HOSPI(ホスピ)」は空港やホテルでロビー内を動き回ってドリンクを運んだり、使用済みの食器を下げたりしてくれる。あらかじめ記憶させた地図情報に基づき、高性能センサーで人や障害物をよけて進む。今後、部屋への案内やルームサービスをできるようにする。
障害者の移動を手助けするため、自動で車いすを追尾して荷物を運んでくれる「ロボット電動カート」の開発も進める。