【知恵の経営】ツムラ 漢方薬普及に尽力 (1/2ページ)

 □アタックスグループ主席コンサルタント・西浦道明

 独自の「池(市場)」を見つけ出し、その池の「クジラ(圧倒的なシェア・ナンバーワン)」となった結果、高収益を獲得・維持している企業を紹介している。今回は医薬品の製造販売を行う、ツムラの池クジラぶりを見ていきたい。

 1893(明治26)年、津村重舎が故郷の奈良から上京し「良薬は必ず売れる!」との大志を抱き、母方の実家・藤村家に伝わる中将姫由来の薬『中将湯』を製造販売すべく、津村順天堂(現ツムラ)を創業した。1924年には、津村研究所(現ツムラ漢方生薬研究所)と薬草園を創設。74年には医療用漢方製剤29処方の販売を開始した。

 折しも76年に厚生省(現厚生労働省)が、ツムラの医療用漢方製剤33処方を薬価基準に収載(現在は129品目)。医療機関で処方される漢方薬が健康保険適用となった。明治政府が医師養成・医師免許を西洋医学に頼り、伝統医学だった漢方医学を排斥してきた100年近い歴史がある。このため「エビデンス(科学的根拠)がなく、得体(えたい)が知れない」と思われてきた半面、頭痛やめまい、イライラなどの不定愁訴を治療することに長けた漢方医学の良さは、多くの医者が認めてきた。

 先日亡くなった芳井順一・前社長は西洋医学と漢方医学の融合を使命と考えた。97年当時、全国80の大学医学部・医科大学で漢方医学教育を実施していたのは24大学。それも自主的な学習講座や講義にすぎなかった。芳井氏は大学の変革を目指し情報提供活動に力を入れる。文部科学省の医学教育カリキュラムに「和漢薬を概説できる」という一行が追加され、漢方医学教育が全国レベルで実施されるようになる。

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