村田製作所は1日、ソニーから電池生産事業を買収したことを受け、平成32年度までに500億円を投資して関連の海外工場の生産設備を増強する方針を明らかにした。これによりスマートフォン用のリチウムイオン電池などの売上高を29年度見込みの約3割増となる2000億円に引き上げ、先行する韓国勢を追い上げたい考えだ。
投資先は主に中国やシンガポールを見込んでおり、古い設備の更新が遅れている工場で、スマホや掃除機向け電池の製造装置などを入れ替える。これとは別に、福島県郡山市と本宮市、栃木県鹿沼市にある拠点でも設備更新などの投資を行う。
村田製作所は昨年7月に電池事業をソニーから買収すると発表。今春には手続きが完了するとしていたが、中国で独占禁止法の審査に時間がかかり、ずれ込んでいた。