ネスレ日本は5日、事業戦略説明会を開き、抹茶市場における同社の国内シェアが、平成29年中に70%となる見通しを示した。専用コーヒーマシン向けの飲用抹茶カプセルが好調で、30年には国内シェアが80~90%に達する見込みだという。同社はコーヒー、チョコレート菓子に続く“第3の柱”として抹茶の販売に注力し、健康志向の高い消費者に訴求していく方針だ。
同社は、体に必要なビタミンやミネラルなどを配合した飲用抹茶カプセルを、定期的に宅配するサービス「ウェルネスアンバサダー」を今年3月に開始した。年内に約3万人の会員を見込む。
非上場の同社は業績を開示していないが、今年1~6月の売上高は前年同期比2・2%増と、ネスレグループの先進国平均(0・8%増)を大きく上回った。
高岡浩三社長兼最高経営責任者(CEO)は「少人数世帯や職場でも便利なドルチェグスト(専用コーヒーマシン)が業績を牽引している」と説明。専用コーヒーマシンを軸とした「サービス」に重点を置く考えを強調した。