熱いEV合戦、自動車業界の再編も (2/2ページ)

 EV対応が急なのは電池性能の向上により1回の充電で走れる距離が長くなった上、各国で環境規制が厳しくなるためだ。米カリフォルニア州ではEVなどの一定割合の販売をメーカーに義務づける規制が18年モデルから始まり、中国でも同様の規制が早ければ18年に適用される。欧州ではフランスと英国が40年までにガソリン、ディーゼル車の販売を禁止しEVの普及拡大にかじを切ると決めた。

 こうした世界的な規制強化の中で、各国政府が普及に期待するEVでの出遅れはメーカーの今後の競争力を左右しかねない。水素で走る燃料電池車を次世代車の本命に位置づけるトヨタ自動車も昨年12月にEV開発を担う社長直轄の組織を発足。8月にはマツダと資本提携しEVの共同開発に乗り出すことを発表した。EV競争の勝ち残りに向け、合従連衡の動きが広がってもおかしくない状況にある。(今井裕治)