欧米、中国はEVシフト トヨタが仕掛けた究極エコカー「燃料電池車」に未来はあるか (1/2ページ)

燃料電池で動くフォークリフト(右)と水素輸送車。トヨタ自動車などが水素供給網の構築を目指す=7月12日、横浜市鶴見区のキリンビール横浜工場
燃料電池で動くフォークリフト(右)と水素輸送車。トヨタ自動車などが水素供給網の構築を目指す=7月12日、横浜市鶴見区のキリンビール横浜工場【拡大】

  • トヨタ自動車が発売する燃料電池車「MIRAI(ミライ)」
  • トヨタ自動車が開発した燃料電池バス

 トヨタ自動車が究極のエコカーと位置づける燃料電池車(FCV)の普及に知恵を絞っている。乗用車だけでなくトラック、バスにも適用するほか、導入が進まない水素ステーションの整備には異業種と連携して取り組む。ただ欧州や中国では、電気自動車(EV)の普及を政策的に後押しする動きが急。EVが次のエコカーの本命となりつつある中で、トヨタがFCVの優先順位をどう捉え、対応するかは悩みどころだ。

 トヨタが、水素で走るFCVを究極のエコカーと位置づけるのは、走行時に二酸化炭素(CO2)を排出せず、1回の補充当たりの走行距離もガソリン車に近いからだ。すでに2014年12月には一般向けとして世界初のFCV「MIRAI(ミライ)」を発売。さらに水素社会の普及拡大を目指して、水素を燃料とするさまざまな車両の開発も加速する。グループの豊田自動織機は、日本初となる燃料電池式のフォークリフトを開発して、昨年秋から発売。ミライと同じ発電技術を採用し、約3分の水素補充で約8時間連続運転できるのを特徴とし、電動式と比べて充電時間が大幅に短縮される。希望小売価格は1512万円で、ガソリンや軽油で動くフォークリフトの約5倍と割高だが、最大500万円の国の補助金制度も利用できる。年20~30台の販売を目標とする。

 大型車での設定も急ぐ。バスやトラックは決まったルートを走ることが多いことから、水素を補充する設備を整備しやすいといった利点があるためだ。今年はまず、グループの日野自動車と共同開発した燃料電池バス「トヨタFCバス」の国内販売を開始した。FCバスは1回の水素補充で走れる距離が200キロ以上で、大容量の電気を外部に供給する機能があり災害などの非常時に活用できる。乗車定員はバスの乗務員を含め77人。まず東京都交通局が運行する路線バス用に2台を納車しており、18年以降に100台以上の販売を計画している。

将来のエコカーの本命となれるかは微妙な情勢

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