太平洋で自動運航、日本郵船が世界初挑戦 安全運航に向け技術開発目指す (1/2ページ)

 国内海運最大手の日本郵船は大型船舶を国際航路で自動運航する実証試験を2019年に開始する計画だ。公海上の試験航海は世界初となる。同社がまとめ役となり、船舶関連機器メーカーや通信サービス会社などと共同で衝突回避の安全運航に向け技術開発を目指す。

 郵船の完全子会社MTIで自動運航技術開発を手掛ける安藤英幸船舶技術部門長は、実験船は大型コンテナ船などが候補とし、「万一に備え船員が搭乗した上で、見張り機能の自動化、さらに陸上基地からの遠隔操作と段階的に進め、最終的に完全な自動運航に移行する計画だ」と明かす。船舶数が比較的少ない太平洋上が有力で、現時点で日本から北米への航路を想定しているという。

 郵船の航海チームの桑原悟チーム長は、これまで熟練船員の感覚頼みの操船業務を膨大なデータとして蓄積し、解析を通じて機器の自動化や安全性向上につなげる流れはできつつあると語った。

 その上で、「自動運航により安全な航海と労務の軽減が可能になる」とし、今後は郵船の主導で技術の世界標準化を目指すと述べた。桑原氏は国土交通省が支援する研究開発事業「船舶の衝突リスク判断と自律操船に関する研究」のプロジェクトリーダー。

 自動運航を目指す船は、自動車に比べ巨大で重い。操船、船体管理、エンジンメンテナンスなど作業も複雑になる。エンジン出力なども自動車に比べ大規模で緻密な管理が必要だ。郵船は既に自動運航を含む技術開発に関連したMTIを設立し、造船会社のほか航海・船舶電子機器など計15社の出向者などで多くの分野で自動制御に向けたシステムなどの開発に取り組んでいる。

技術開発、一層の競争激化

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