鉄道の未利用回生電力使った電動バス 住友商事など、さいたま市で実証試験

 住友商事は12日、鉄道のブレーキ時に発生する回生電力の余剰分を活用した、電動バスシステムの実証試験をさいたま市や埼玉高速鉄道の協力で平成30(2018)年秋から開始すると発表した。鉄道の回生電力を使うCO2(二酸化炭素)を排出しない、ゼロエミッション電動バスは世界初という。

 今回、環境省の実証事業に採択され、住友商事は実用化に向けた課題を洗い出し、国内法との調整も進めた上で32(20)年4月に商業運行を目指す。

 高圧大電流(直流)をパンタグラフを通じて埼玉高速鉄道の浦和美園駅のバスターミナルに設置する次世代水素電池に回収。直流に変換し、電圧を降圧後に5分以内で電気を超高速充電する仕組み。

 それぞれ東京五輪で使われる競技場に近い浦和美園駅(埼玉高速鉄道)とさいたま新都心駅(JR高崎線)の10.9キロを結ぶシャトル便に投入し、東京五輪でアピールする。

 東大発ベンチャーのエクセルギー・パワー・システムズ(東京都文京区)が開発した次世代水素蓄電池に加え電圧調整装置、パンタグラフ接触式超急速充電器などの機器をシステム化する。住友商事は鉄道会社やバス会社それぞれの収益モデルも含め、国内や海外向けに売り込む。回生電力は今はパンタグラフを通じて架線から近くを走行する電車に活用されている。