EV拡大、アピール合戦 VWにダイムラー… 日本勢も挽回必至 (2/2ページ)

 「EVシフト」は他の欧州勢でも顕著だ。欧州でディーゼル車離れが広がっている上、英仏政府のほか中国政府もガソリン車の販売禁止の検討に入るなど、「世界的に強まる規制強化の流れに対応するにはEV強化が不可欠」との判断からだ。

 ダイムラーは、22年までに高級車ブランド「メルセデス・ベンツ」の全ての車種に電動化モデルを用意する方針。独BMWも25年までにPHVを含めた電動化モデルを25車種投入すると表明済み。スウェーデンのボルボ・カーと英ジャガー・ランドローバーは今後、全ての車両を電動化モデルにする計画を打ち出した。

 これに対し日本勢は、規制対応を念頭に中国でのEV投入計画こそ表明しているものの、中期方針は「商品戦略に関わる」と曖昧なままだ。具体的な投入時期や車種数を明らかにする欧州勢の猛攻の前に埋没しかねず、明確なビジョンが求められそうだ。