エードット、都内にアンテナショップ 牛の全部位を料理で提供 (1/2ページ)

東京・丸の内の「魚治」店内。エードットは、魚以外でももったいないプロジェクトを推進する
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 食品プロモーション事業を展開するエードット(東京都渋谷区)は今秋にも、牛の全部位を活用して料理を提供するアンテナショップを都内に開設する。同社は味や安全性に問題がないのに「大きさが規格外」「傷がある」「マイナー種」といった理由から、築地市場(東京都中央区)で売れ残った魚を活用した「築地もったいないプロジェクト」を主導。居酒屋店「魚治」(東京・丸の内)などを企画している。牛肉の分野でも同様の人気店を仕掛けていく。

 具体的には北海道の大平畜産工業(鹿追町)と提携し、数々の受賞歴を誇るブランド牛「大平牛」を使用。丸ごと一頭を購入し、物販も活用しながら、全部位を使い切るシステムを構築する計画だ。

 魚治ではとびっきり新鮮ではない魚でも昆布締めにして提供するなど、手間暇をかけることで、売れ残らないような仕掛けをつくっている。

 また、築地には地産地消の魚も届くが、調理法が分からずに敬遠されるケースも少なくない。このため魚治が考案した料理メニューを仲卸に開示するなどして、間接的な形で漁業の活性化を目指している。

 エードットは魚治以外でも、もったいないプロジェクトに参画し、日本の1次産業の下支えとなるような取り組みを目指している。

 その一つが、山陰もったいないプロジェクト「立天○(たちてんまる)」。島根県をはじめとした山陰地方の漁協から出荷しにくい地魚を買い取り、天ぷらとして調理する。東京・新橋にたたずむ人気の立ち食い店だ。

通常、流通することがない野菜で料理を提供