企業単位でふるさと納税、潜在ニーズの掘り起こしへ ユニメディア・末田社長の狙い (2/2ページ)

ユニメディアの末田真社長
ユニメディアの末田真社長【拡大】

 --導入のメリットは

 「従業員にとっては個人で寄付するより手続きがしやすくなる。寄付額に応じて事務代行手数料を当社が支払うので企業は副収入を得られる。ほかにも地方創生に協力することから、CSR(企業の社会的責任)としてアピールができる。役員が寄付をして得た温泉などの宿泊券、農業体験などの返礼品を活用して、従業員の福利厚生に役立てられる。自治体は未利用者を獲得することで、寄付額を増やすことができる」

 潜在ニーズ発掘

 --激化する返礼品競争が問題視されている

 「利用に関して特に影響はないと思われる。むしろ利用経験者がまだ少数なので、これからも伸びていくだろう。全国のふるさと納税受入額も2015年に1652億円、16年に2844億円と増え続けている。手続き面から敬遠されていることが、利用者が2割以下にとどまる要因だと思う。企業単位で導入することで利用がさらに加速するかもしれない」

 --ふるさと納税サービスをどう成長させていくか

 「売上高約16億円のうちほとんどを成果報酬型広告事業が占めていて、ふるさと納税関連はまだわずかな割合にすぎない。従業員向けサービスの加入企業数はIT系を中心に約100社だが、今年末には1000社を目標としている。これまで利用しなかった人の潜在ニーズを掘り起こすことで、2年後には成果報酬型広告事業と同規模にまで成長させたい」

【プロフィル】末田真

 すえだ・まこと 立教大経済卒。2001年ユニメディアを設立し現職。40歳。埼玉県出身。

【会社概要】ユニメディア

 ▽本社=東京都千代田区内幸町2-2-3 日比谷国際ビル1階

 ▽設立=2001年4月

 ▽資本金=5000万円

 ▽従業員=76人 (17年2月末時点)

 ▽売上高=15億7000万円 (16年12月期)

 ▽事業内容=ウェブプロモーション、アドテクノロジー、ウェブソリューション