エデューレの山口紀生社長は「英語で学ぶ授業や教育理念に賛同する保護者は多く、株主になってもらえる」と期待を寄せる。株主募集の案内では「すぐに配当を出せないが、ファンとして支援を」と呼び掛けた。調達資金はオリジナル教科書の開発に充てるという。
マルチブックはソフト開発や海外拠点開設などに使う。顧客を増やすための知名度向上も狙いの一つだ。目標金額を集めるため村山忠昭社長は「人脈を駆使する」としてリストアップに励んだ。
エントリー20社超
企業のファンやサポーターを株主として集める「拡大縁故募集」をDANは基軸に据える。長期保有を前提に事業発展に力を貸す株主を増やすことが企業成長につながると考えるからで、出縄良人社長は「外の投資家より身近な株主。ご縁をつくって株主になってもらう」と話す。
出縄氏は、非上場企業の株式を売買するグリーンシート制度の生みの親で、同制度を使って141社の非上場企業の株式募集を取り扱い、このうち18社を上場させた。こうした目利き力に注目した中小・ベンチャーから申し込みが相次ぎ、エントリー企業は20社を超えた。
■経営ビジョンへの共感が鍵
「株式投資型は経営ビジョンに共感して投資してくれる株主を集められる。事業発展に協力してくれるサポーターだ」。JCCのプラットフォーム「FUNDINNO(ファンディーノ)」を使って、目標額(2520万円)を大幅に上回る3430万円を調達したAuBの冨士川凛太郎取締役はこう喜んだ。