【Bizクリニック】スタバからみる企業理念 良いニュース生む「社会や顧客に対する約束」を (2/2ページ)


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 わが国の企業に多く見受けられる企業理念は、「~のために」で終わってしまい、「~する」が抜けてしまっているケース。その結果、共有する価値観/行動規範に落とし込めていない。逆に、「~のために」が欠落し、「~する」だけの企業理念もある。この場合は事業目的があやふやになる。また、共有する価値観/行動規範を企業理念として掲げている企業も意外と多い。これは「社会や顧客に対する約束」がないため、心に響かない。

 多くの企業は創業時に「社会を変える」「困った人を助ける」といった夢や理想を持ってスタートしたはずだ。それが、いつの間にかそろばん勘定が優先となり、夢や理想が伝わらなくなっていないだろうか。企業理念の再構築は、企業存続の意義をあらためて社会に示す作業にもなる。

 企業理念を再構築する過程ではとくに次代を担う中堅幹部から課題や改善などの率直な意見を聴取してほしい。自分たちの船の方向を経営任せにしないことで、働きがいや自覚と責任の向上につながる。経営陣が“船”の傷みや補修ポイントに気づくこともできる。中堅幹部が、再構築した経営理念を社内外に浸透させる推進力になる。

【プロフィル】管野吉信

 かんの・よしのぶ 駒大法卒。1981年日刊工業新聞社入社。中小企業部長、金融市況部長、第1産業部長、経産省の中小企業政策審議会臨時委員。2007年ジャパン・デジタル・コンテンツ信託に入社し広報室長。執行役員として粉飾決算などの不祥事の後処理を担当。12年7月広報ブレーンを設立し、現職。58歳。福島県出身。