東芝半導体売却“一発逆転”の舞台裏 日米韓、敵失で巻き返し (1/3ページ)


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  • 東芝は半導体子会社の売却先をめぐり、最後まで判断が揺れた=東京都港区(宮川浩和撮影)

 ■WD譲歩も時間切れ

 二転三転した東芝メモリの売却交渉。その舞台裏では米投資ファンドのベインキャピタルが主導する日米韓連合とWDが加わる日米連合との間で土壇場まで激しいせめぎ合いがあった。

 「どういうことですか? この5550億円という数字は。拠出額は3000億円だったはずだが」

 官民ファンドの産業革新機構が19日午前に開いた投資決定機関で外部の有識者らでつくる産業革新委員会。配布された日米連合の新たな案に目を通した委員の一人が疑問を呈した。

 「これが最終案です」。革新機構側はそう説明した。革新機構が出資額を上積みする代わりに、WDに出資を諦めさせることが柱で、WDに大幅に譲歩させる内容だった。

 革新機構は日米韓連合にも加わる。だが同連合が売却先となると、WDとの係争状態が続き、売却手続きそのものが頓挫しかねない-。東芝が13日に売却に向け日米韓連合と覚書を交わしたことで、革新機構は焦りを募らせていた。そうした中、18日に革新機構の投資実務担当者が「最後の勝負をやらせてほしい」と申し出たのが、最終案だった。

 革新機構の投資能力は2兆円。最終案は、その4分の1を1つの案件に投じることになるためリスクは大きいが、日米韓連合に傾いた流れを引き寄せる起死回生の大逆転ホームランになり得る。「この案でいきましょう」。7人の委員全員が賛成し、提案内容はただちに東芝側へ伝えられた。

「翌朝まで待っていただきたい」と答えるのが精いっぱい

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