トヨタ、米でHV基幹部品 現地化加速でコスト削減 20年から生産

米ウェストバージニア州にあるトヨタ自動車の工場(同社提供)
米ウェストバージニア州にあるトヨタ自動車の工場(同社提供)【拡大】

 トヨタ自動車は27日、2020年から米国でハイブリッド車(HV)の基幹部品の生産を始めると発表した。基幹部品は日本と中国のほか、18年からはポーランドでも生産する計画で、日本と中国、欧州、米国で基幹部品から完成車までを一貫生産できる体制を整える。それぞれ販売の伸びが見込める地域で現地生産比率を高めることでコストを圧縮し、競争力を高める。

 米国では、ウェストバージニア州とテネシー州の工場にHVの基幹部品の生産設備を導入して、車両工場向けに供給する。トヨタが米国でHVの基幹部品を生産するのは初めてとなる。

 トヨタはこのほか、米国でケンタッキーとミズーリ、アラバマの各州にある工場でも部品生産を拡大。米国5工場での投資額は計3億7380万ドル(約420億円)になる。

 トヨタは今年1月、米国投資の拡大を迫るトランプ米政権の発足を受け、今後5年間に米国で100億ドルを投資する計画を発表。今回の投資もその枠組みの一環となる。

 トヨタが海外でHV基幹部品の生産を増やすのは、大部分を日本からの輸入でまかなう状況では、コストがかさんでいたためだ。トヨタの基本戦略は「需要のあるところで(現地)生産を増やす」(米国トヨタのジム・レンツ最高経営責任者)こと。HVでは、15年から中国で駆動部品と電池の生産を始め、ポーランドでも来年から駆動部品の生産を行うと決定済みだ。

 トヨタは、基幹部品を含め世界でHVの生産・販売を強化するが、HV市場の先行きには逆風も予想される。米国カリフォルニア州や中国で導入される新たな規制ではHVが新エネルギー車の対象に含まれていないためで、HVと並行し新エネ車対象となる電気自動車(EV)など次世代環境車への対応も急務になる。(今井裕治)