独仏の鉄道大手が統合、日本勢ますます不利に… 欧州で攻勢かける日立でも敵わない? (2/2ページ)

アルストムの本社(AP)
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  • シーメンスの本社(AP)

 日本勢は、最大手の日立製作所でも鉄道事業の売上高は5000億円程度にとどまり、事業規模で大きく見劣りする。川崎重工業や鉄道会社傘下のメーカーもあり、海外ほど競争力強化に向けた再編も進んでいない。

 日立、欧州で攻勢も

 しかも日立は欧州市場で攻勢をかけている最中で、新たに誕生するシーメンス・アルストム連合と直接対峙(たいじ)する見込みで、価格競争力や開発力の面で太刀打ちできなくなる懸念がある。

 日立は鉄道事業で、20年代の早い時期に売上高1兆円を達成したい考えで、その布石として15年にイタリアの鉄道車両メーカー、アンサルドブレダの事業を買収し、信号システムを手がけるアンサルドSTSも連結対象に加えた。英国で高速鉄道を中心とする大型案件を受注するなど、海外事業も拡大している。車両だけでなく信号や運行管理システム、保守に事業範囲を広げる一方、目標達成のためにさらなるM&A(企業の合併・買収)も視野に入れていただけに、シーメンスとアルストムの統合と独禁法に基づく規制当局の判断はその買収戦略にも波紋を呼びそうだ。

 一方、鉄道車両には、自動車と同様に自動運転の波が押し寄せている。シーメンスは30年までの主要路線における完全無人化を目指すなど、既に次世代戦略の推進にも動き出しており、日本も再編を加速するなど競争力強化を急がないと、国際市場で根こそぎ受注を奪われかねない。(井田通人)