【株式ニューカマー】深層学習技術で幅広い分野の課題解決 (1/2ページ)


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 □PKSHA Technology・上野山勝也社長

 ディープラーニング(深層学習)などの技術を活用したアルゴリズム(コンピューター上の課題解決手順)の開発などを手掛ける東京大学発のAI(人工知能)ベンチャー、PKSHA Technology(パークシャテクノロジー)。自動車や医療などの幅広い分野での活躍が見込まれ、上野山勝也社長は「未来のソフトウエアを形にする」と意気込む。

 --開発したアルゴリズムをどう提供するのか

 「2つの方法があり、一つは他社のソフトウエアに当社のアルゴリズムを提供する方法。もう一つはアルゴリズムだけでなくソフトも自社で開発して販売する方法で、コールセンターの応答作業の自動化を支援する『BEDORE(ベドア)』」などの例がある」

 --強みは

 「基本はBtoB(企業間取引)の事業モデルで、ソフトを使えば使うほどAIが利用状況に応じてエンドユーザーの嗜好(しこう)などを学習していくので精度が上がる。一般的な企業向けのソフトよりも継続率が高い傾向にある」

 --その強みをどう支えているのか

 「従業員のうちの8割を占める技術者が、当社の開発力を支えている。つまり製品の質的向上に経営資源を特化している。一方、販売はパートナー企業と手を組んで展開するため、自社にセールス担当者はいない」

 --採用した社員はほとんど、現役社員の紹介によるケースが多い

 「専門性が高い領域のため、求人広告に多額の経費をかけても満足のいく採用ができるわけではない。また、この領域ではコミュニティーのような独特の世界があり、人が人を呼ぶ好循環が生まれている」