トヨタとマツダ、EV対策急務 デンソー取り込み新会社 総合的に開発力強化

トヨタ自動車の資本業務提携関係
トヨタ自動車の資本業務提携関係【拡大】

 資本提携するトヨタ自動車とマツダは28日、トヨタグループの部品大手デンソーと、電気自動車(EV)の開発に向け新会社を共同で設立したと発表した。トヨタとマツダは8月にEVを共同開発することで合意しており、電池やモーターといった車両の電動化に欠かせない基幹部品に強みを持つデンソーを加えることで開発力を強化する。

 設立した新会社は「EV C.Aスピリット」。資本金は1000万円で、トヨタが90%、マツダとデンソーが5%ずつ出資した。トップにはトヨタの寺師茂樹副社長が就いた。本社は名古屋市で、従業員数は約40人。

 新会社は車体の骨格や制御システムを開発する。車のデザインや生産、販売はトヨタとマツダがそれぞれで手掛ける。トヨタはハイブリッド車(HV)で培った電動化技術に強みを持つほか、マツダは低コストで少量多品種の車種開発にノウハウを持つ。そこにEVの動力となるモーターなどの分野で定評があるデンソーが加わることで、軽自動車からスポーツ用多目的車(SUV)、小型トラックまで幅広い車種に対応したEV開発を新会社で担う。

 トヨタとマツダは2015年5月に環境技術や安全分野の包括提携で基本合意。今年8月には相互に500億円を出資する資本提携で合意し、EV共同開発に加え、米国で新工場を建設する計画などを示していた。

 10月2日の相互出資を前にトヨタとマツダがEV新会社を設立したのは、EVの開発対応が“待ったなし”の状況にあるためだ。米カリフォルニア州や中国などが新たに導入する環境規制では、トヨタが得意とするHVが新エネルギー車の対象に含まれていない。新エネ車の対象となるEVを投入していないトヨタとマツダにとっては、EVの開発対応が急務になっていた。