最近よく聞く「国際仲裁」とは どのような制度、専門家が解説 (1/2ページ)

ルイーズ・ストゥープさん
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 □モリソン・フォースター外国法事務弁護士 事務所パートナー外国法事務弁護士 ルイーズ・ストゥープさん

 --米ウエスタン・デジタル(WD)が東芝に対し、子会社の売却差し止めなどを国際仲裁裁判所に申し立て、国際仲裁という言葉がにわかにクローズアップされた。国際仲裁とはどのような制度なのか

 「二者間の係争に独立した第三者が仲裁に入り、決定がなされる。訴訟とは異なり、より柔軟性があるのが特徴。二者間で合意したルールに従い、どの国からも独立した国際的な仲裁機関によって進めることができる。訴訟の場合は、国によって手続きのやり方が異なるが、仲裁は二者間の合意で証人とのヒアリングの回数や証拠開示などを柔軟に選べ、通常、当初の段階でどのような規定に基づいて、どのような形で手続きが展開していくのか、期待値をあらかじめ設定して進めていく」

 --日本の企業は仲裁に関心が薄かったようだが

 「通常は契約締結時に仲裁に関する条項が盛り込まれることが多い。日本企業は争い事を好まず、訴訟になる前に問題を解決しようという傾向があった。しかし、国際的な場における仲裁は、第三者が中立的な立場で、中立的な場所で、中立的なルールに基づいて紛争を解決できる。日本の法廷や米国の裁判所などに頼ることなく、中立的な第三者がフェアに判定を下すので国際的なビジネスにおいてとても役に立つ制度だといえる。国際化が進んだことで、仲裁の件数も今後増えていくと思う。仲裁の判断は国際的にも尊重されている。国ごとの裁判所の判断に揺さぶられないのと、国際条約が存在するため世界各国での仲裁判断の執行が容易なのがその理由だ」

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