リーダー不在の寄り合い所帯 日米韓連合、「東芝メモリ」会見で不手際 会場には怒号も (2/4ページ)

会見中止を謝罪するベインキャピタルの杉本勇次日本代表=28日、東京都千代田区のパレスホテル
会見中止を謝罪するベインキャピタルの杉本勇次日本代表=28日、東京都千代田区のパレスホテル【拡大】

 だが、それぞれ国も違えば、東芝メモリとの関係も異なる。一流の役者をかき集めたからといって名作が生まれるとはかぎらない。

 開発や製造に巨額の資金を必要とする半導体ビジネスでは、迅速な経営判断が欠かせない。韓国のサムスン電子は、財閥ならではともいえる強力なリーダーシップで、世界首位の半導体メーカーへとのし上がった。

 「(日米韓連合は)牽引(けんいん)役が見当たらない。利害関係者が多いので調整も難しく、世界で戦えないのでは」。買収でWDと組んで敗れた米投資ファンド、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)の幹部は冷ややかにみる。

 本来なら、日本側の代表ともいえる革新機構が主導的役割を果たすべきだ。しかしWDとの訴訟が続く間は資金を出せないため、政投銀とともに買収時のメンバーから外された。

 しかも、革新機構は表向きは日米韓連合の一員に名を連ねていたが、実際には経済産業省の意向もあり、WDやKKRとの連合に肩入れしていた。

 「内心、面白くないだろう」。日米韓連合への売却が決まった際、同連合のある関係者は革新機構社員の胸の内を推し量った。

 ■東芝とWD 見えぬ関係修復の道筋

 「その誓約書にはサインができません」

 東芝とWDが共同運営する三重県四日市市の工場では、WDの新入社員は最初に東芝メモリが作成した情報セキュリティーの誓約書にサインする必要がある。だが、WDは東芝メモリの存在すら認めておらず、サインができない。「それなら中には入れませんね」。半導体事業の生命線となる工場では、こんな異常事態が続いている。

「ここまで悪化しているのか…」WDとの関係に絶句

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