リーダー不在の寄り合い所帯 日米韓連合、「東芝メモリ」会見で不手際 会場には怒号も (3/4ページ)

会見中止を謝罪するベインキャピタルの杉本勇次日本代表=28日、東京都千代田区のパレスホテル
会見中止を謝罪するベインキャピタルの杉本勇次日本代表=28日、東京都千代田区のパレスホテル【拡大】

 怒り心頭

 「あらゆる努力をしたのに、東芝が起こした行動を遺憾に思う」。WDは東芝が「日米韓連合」への東芝メモリの売却を発表した20日に声明を出した。連合にはライバルのSKハイニックスが加わっており、怒り心頭だ。工場の運営も含め、WDとの関係を引き継がなければならない日米韓連合の悩みは深い。

 「ここまで関係は悪化しているのか…」。売却先の決定前に四日市工場を訪れた革新機構の社員は絶句した。マネジャークラスの社員を集め、WDの印象を率直に語ってもらったところ、「嫌いな奴だけ集めたのではないか」というくらい、ことごとく拒否反応を示したからだ。

 売却交渉では、経産省や取引銀行の後押しもあり、東芝の綱川智社長が8月下旬、訴訟リスクを避けられるWDの連合への売却に大きく傾いた。だが、現場からの「訴訟で恫喝(どうかつ)するWDは信用できない」との強い反発で、決断できなかった経緯がある。

 共倒れの危機

 協業ビジネスで最も大切な相互信頼が、売却交渉を通じてともに大きく毀損(きそん)しているのが、今の東芝とWDだ。とはいえ、協業の清算は難しい。「切っても切れぬ関係、夫婦だ」と東芝関係者も語る。WDはともかく、実際に工場で協業するWD子会社の米サンディスクと東芝は、設計開発で強固な協力関係を構築し、業界トップのサムスン電子と戦える競争力を保持してきた。

 「事業面の影響を考えるとこのままでは共倒れ。早期に和解に持ち込む必要がある」。買収でWDに勝利したベインの関係者はこう気をもんでいる。

東芝関係者が本音「差し止めが一番嫌」

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