郵政民営化10年「まだ1、2合目」 長門社長「一つの登竜門をくぐった」

記者会見する日本郵政の長門正貢社長=29日、東京都千代田区
記者会見する日本郵政の長門正貢社長=29日、東京都千代田区【拡大】

 10月1日で民営化から10年を迎える日本郵政の長門正貢社長は29日の定例会見で、「民営化はまだ始まったばかりで、1、2合目までしか到達していない」と話した。

 成長戦略については、「打ち出の小づち一本で支えられるような経営ではない」と、地道な収益改善策を重ねていく考えを示した。

 民営化後の最大の出来事は2015年11月の上場だとして、「ガバナンス(企業統治)、透明性、説明責任がさらに求められるようになり、企業価値を向上させるための一つの登竜門をくぐった」と振り返った。

 政府による日本郵政株の第2次売却が完了したことに関しては、「十分な需要が積み上がり、円滑にできた」と評価。続いて焦点となる、日本郵政による金融2社の株式売却については、「しかるべき時期に決めたい」と述べるにとどめた。

 一方、政府の郵政民営化委員会の岩田一政委員長は同日の会見で、民営化10年について「東京中央郵便局の不動産活用など、新たなサービスを展開した」と評価。野田聖子総務相は同日の閣議後会見で、「もっと日本経済に貢献し、利便性を向上させる余地はあると思う」と述べた。