大手銀行やアップルも参戦! 競争が激化するモバイル個人間送金市場 (3/4ページ)

▽アップルの参入が市場を変える?

 こうしたベンモの成功を受けて、アメリカでは、現在モバイルでの個人間送金サービス市場が急速に発展しつつある。

 バンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェース、シティバンクといったアメリカの主要銀行30行以上が今年6月に立ち上げた新たな決済サービス「ゼル」は、ベンモやもうひとつの人気個人間送金アプリ「スクエアキャッシュ」に対抗すべく、9月にモバイルアプリを公開した。

大手主要銀行が全面的にバックアップするゼル

大手主要銀行が全面的にバックアップするゼル

 ゼルのアプリにはベンモのようなソーシャル機能はないものの、ベンモではアカウントにクレジットとして入金したお金を銀行口座に移すのに最低でも24時間かかるが、ゼルではどの銀行の口座を使用している場合でも、数分で移動が完了するのが特長だ(つまりすぐに現金化できる)。また、ベンモは1週間にやり取りできる金額の上限が299.99ドル、スクエアキャッシュは250ドルなのに対し、ゼルでは1日2,500ドルまでやり取りできる。

 そして、新しい個人間のモバイル送金サービス開始を発表し、今注目を集めているのがアップルだ。アップルは9月に、アイフォーンやアイパッド向けの最新オペレーションソフトウェア「アイオーエス11」と、アップルウォッチ向けに「ウォッチオーエス4」を公開した。現時点ではまだ始まっていないが、秋からまずアメリカで、この2つのソフトウェアを搭載したアイフォーンとアップルウォッチについては、メッセージ経由でお金のやり取りが行えるようになることが発表されたのだ。

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