ベンチャーが埋める巨大企業の死角 トヨタなど出資、無視できない存在に (1/3ページ)

PKSHATechnologyの画像認識エンジン「VerticalVision」(同社提供)
PKSHATechnologyの画像認識エンジン「VerticalVision」(同社提供)【拡大】

 自動運転の普及などで車の急速なIT化が見込まれるなか、トヨタ自動車が人工知能(AI)分野で国内ベンチャーへの資本参加を広げている。小粒ながら将来の車づくりに不可欠な最先端のノウハウを蓄積する新興企業は大手メーカーにとって無視できない存在となっている。

 トヨタ、相次ぎ出資

 トヨタは9月22日に東証マザーズ市場に新規株式公開(IPO)したPKSHA Technology(パークシャテクノロジー)に10億円を出資。今年8月には2015年に同じく10億円を出資していたプリファード・ネットワークス(PFN)に対して105億円を追加出資し、外部筆頭株主となった。両者に共通するのはディープラーニング(深層学習)の手法を用いた最先端の画像・言語処理などを得意とするITベンチャーで都内に本拠を置く日本企業であるという点だ。

 自動運転ではカメラやセンサーでとらえた信号や道路標識、障害物などの外部情報を把握した上でアクセルやブレーキ、ステアリングの操作につなげる。千差万別な外部の情報を正確に認識し、適切な挙動を取る上でAI技術は人間の脳にあたる重要な機能を果たす。

 トヨタが設立からわずか数年、従業員は30人から100人程度の国内ベンチャーに出資を重ねる背景には伝統的な自動車メーカーの専門領域外の技術が車の競争力を左右するようになり、業界内で開発競争が激化していることがある。

ベンチャーのメリット、十分に活用