柏崎刈羽原発の再稼働合格 東電、収益改善に道筋 原子力再編・統合の呼び水に (1/2ページ)

新潟県の東京電力柏崎刈羽原発。手前側に5、6、7号機、奥側に1~4号機が並ぶ=9月30日(共同通信社機から)
新潟県の東京電力柏崎刈羽原発。手前側に5、6、7号機、奥側に1~4号機が並ぶ=9月30日(共同通信社機から)【拡大】

 原子力規制委員会が4日、新規制基準への適合を認めたことで、東京電力柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)は再稼働に一歩近づいた。東京電力ホールディングス(HD)は再稼働で収益改善に道筋を付け、他電力との原子力事業の再編・統合への準備を進めたい考え。再編に慎重な他電力の姿勢にも、変化が生じる可能性がある。(会田聡)

 東電は柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働で、火力発電の燃料費が年間最大2200億円減ると試算。収益改善分は、福島第1原発事故の賠償・廃炉費用に必要な年約5千億円の原資に充てる。

 ただ、国が原子力損害賠償・廃炉等支援機構を通じて肩代わりする除染費用4兆円の支払いには、さらなる収益改善策が不可欠になる。5月に公表した再建策「新々総合特別事業計画」は賠償・廃炉費用に加え、除染費用の確保に年4500億円の利益上積みを目標として掲げた。

 国が保有する東電株の価値を上げて売却益を増やすためだが、「到達には再稼働や経営合理化だけでは限界がある」とも指摘。原子力事業は今後10年以内に他社と新会社(共同事業体)を設立し、調達力強化や投資負担の分散で収益を拡大する方針を示した。東電株に加え、新会社の株式売却益を除染費用に充てることも検討する。